市長所信表明(正面から) 市議会全体写真

 市議会臨時会の開会にあたり、諸議案の説明に先立ちまして、市長就任にあたっての所信を述べさせていただきます。  

 はじめに、竹腰前市長には、3期12年の長きにわたり、市政を担当され、その間に果たされた多大なご功績とご労苦に対しまして、深く敬意を表しますとともに、今後のご活躍をご祈念申し上げます。
 私は、竹腰前市長の任期満了に伴います、先般の市長選挙におきまして、当選させていただき、大田市長に就任いたしました。
 改めて、その課せられた使命と責任の重さに身の引き締まる思いがしています。
 私にとりましては、はじめての市政運営となりますが、37年間、島根県職員として汗を流し、培った行政経験と、2年間のしまね産業振興財団での経験を生かし、大田市をもっと元気で、もっと魅力的で、そして市民の方々がもっと幸せ感を抱いていただけるようなまちにするため、これからの4年間、取り組んでまいります。

 さて、私は、大田市長選挙に立候補を表明して以降、市内全域をくまなく歩き、過疎化、少子高齢化、地場産業や中心市街地の衰退など、私の愛する大田市が、元気を失っているのではないかと改めて危機感を抱きました。
 一方で、市民の皆さんの、先人を想い、また、未来の子供たちのために、ふるさと大田の活性化を願う熱い気持ちと、お住まいのそれぞれの地域で、地域を守り続けるために、一生懸命に頑張っておられる姿にも触れ、感動を覚えるとともに、新しいまちづくりに希望を抱くことができました。
 大田市は、世界遺産「石見銀山遺跡」や国立公園「三瓶山」、先頃、国の天然記念物に指定された「琴ヶ浜」、さらには新鮮で豊富な海の幸、山の幸など、世界に誇る多くの豊かな地域資源を持っています。
 これらの素晴らしい大田の宝を、もっと誇り、自慢し、もっと生かしながら、元気と魅力に溢れ、幸せなまちにしていくことが、私の課せられた使命であると決意を新たにしたところであります。
 さて、最近の国の月例経済報告によりますと、我が国の景気は緩やかな回復基調が続いているとされており、また、島根県の雇用情勢も改善が進んでいるとされているものの、人手不足などの新たな課題が生じています。
 また、大田市は、毎年500人以上の人口が減少し、少子高齢化と相まって、地域の発展に向けて、様々な課題を抱えています。  加えまして、国・地方とも多額の債務を抱えており、さらには、合併による地方交付税優遇措置が今後、縮減されていくなど、当市の財政状況は徐々に厳しさを増していくことが見込まれます。
 このような現状を的確にとらえ、課題に立ち向かい、明るく元気な新しい「おおだ」を実現するため、まず、私の行政運営にあたっての考え方を述べさせていただきます。

 それは、一人ひとりを大切にする行政の実現であります。
 市民の皆さんと市の職員は、幸せに生きるために行動する同志であります。市の職員は、幸せを求めて生活する市民の皆さんと共に走りながら、サポートする存在でなければなりません。
 私は、職員が働きやすい職場づくりを進めると同時に、職員一人ひとりの企画力・営業力を養い、現場に出向き、課題を共有し、解決に向かう職員の育成を進め、市民の皆さんに信頼される大田市役所を目指します。
 そして、「市民にわかりやすい市政」、「誰でも意見の言いやすい市政」、「常に前向きな市政」に取り組んでまいります。  私は、大田市のまちづくりの基本姿勢に「共創」という言葉を掲げました。
 「共創」とは、浜田市の名誉市民でシャープの副社長を長らく務められた佐々木正氏が、これからの時代は、独りよがりの「独創」ではなく、多くの人が一緒になって共同で物事を創りあげ、成し遂げていく発想が大切であるという想いで創られた言葉です。  私の願いは、みんなで、一緒に 共創のまち「おおだ」、明るく元気な新しい「おおだ」を創りあげていくことです。市民との対話を重視し、現場主義に徹し、明るい大田市を創るため、積極果敢にチャレンジしてまいります。それが私の使命と思い、その先頭に立って、全力で取り組んでまいります。

 私の目指す、明るく元気で新しい「おおだ」の実現は、地域経済の活性化なくして成し遂げることはできません。
 大田市に住む人々が、大田の未来に希望を持ち、豊かで潤いのある生活を送ることができる地域社会としていくためには、まず、地域経済の縮小に対応することが必要であります。
 私は、大田市活性化の要は、まさに産業振興にあると認識しております。
 私は、島根県及びしまね産業振興財団での勤務を通じ、産業振興に携わってまいりました。そこで得た経験と人脈を生かし、私自らが旗振り役となって、大田の未来を担う若い人たちが、大田で働くことに夢と希望の持てる産業振興施策に力を注いでまいります。
 特に取り組みたいことは、市内あらゆる分野の若い企業家の交流を活発にし、共に学び、共に語り、情報を共有する中で、市外、県外、そして海外へと事業活動が展開できるような夢の描ける若手経営者の育成であります。 また、IT系企業の誘致など多様性に富んだ働く場づくりや、多くの若い人たちが大田で起業したいと真剣に考えてもらえるような環境づくりにも取り組んでまいります。
 観光振興の面では、大田のシンボルである石見銀山の活用に加え、大田市を代表する貴重な観光資源である国立公園「三瓶山」の活用に積極的に取り組んでまいります。
 今月15日、「三瓶山北の原」が、2020年に島根県で開催される「第71回全国植樹祭」の式典会場となることが正式決定いたしました。また、「東の原」では、来春にワイナリーの開業が予定されています。さらに、環境省が進める「国立公園満喫プロジェクト」も、2020年を目標として、現在取り組みを進めています。
 こうした動きを三瓶山活性化の絶好の機会と捉え、短期的には、全国植樹祭を成功に導く準備を島根県とともに着実に進めながら、中長期的視点に立っては、景観をはじめ、登山や温泉など、三瓶山の持つ観光資源としての高いポテンシャルが十分に発揮・活用できる三瓶山観光戦略を再構築してまいります。
 次には、子どもからお年寄りまで笑顔で暮らせる生活の場づくりを進めてまいります。
 未来の大田市を担う子どもたちを、健やかに育むことは、人口定住の第一歩であります。子育て支援策の充実など、よりいっそう子育てしやすい環境づくりを目指してまいります。
 地域医療の確保・充実に関しましては、市民の長年の念願であります新大田市立病院建設を大田市の最重点プロジェクトと位置付け、計画的に事業をすすめてまいります。同時に、医師確保につきましても全力で取り組んでまいります。
 さらには、ふるさと「おおだ」を愛し、大田市のために活躍できるひとづくりを進めてまいります。
 子どもたちが、このまちで暮らしたいと思えるような“ふるさとを愛し、全ての人を大切にする教育”に取り組むとともに、市民誰もが大田市を誇りに思い、自信を持って大田市を自慢できるよう、大田市の魅力を学ぶ機会を数多く創出してまいります。
 このほか、市街地の活性化、都市基盤の整備、UIターンの促進による定住対策など、成すべき課題は多いですが、一歩一歩着実に取り組んでまいります。 これらの施策の推進にあたりましては、効率的な行財政運営に努めるとともに、市民に最も身近な行政組織として、市民の皆様から信頼を得られる市政運営に全力で取り組んでまいります。 以上、所信の一端を申し述べさせていただきましたが、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜わりますよう、お願い申し上げまして、私の所信表明といたします。