大田市の箱寿司は、お祭りの時には欠かせない大田市の味です。
昔は各家庭に箱寿司を作るための専用の木枠があり、地域のお祭りなどの祝い事の際には、当たり前のように箱寿司があったものです。 

 この箱寿司は、ご飯、具材、ご飯、錦糸卵の順番で木枠に入れ、上から圧をかけることで形成していく、いわゆる押し寿司です。肉や魚などは使わず、具材は人参、かんぴょう、しいたけ、油揚げ、ストかまなどを細かく切って、甘辛く炊いたものを使います。
押し寿司の文化は西日本に多く見られ、大田市の箱寿司に最も近いものは長崎県の大村寿司ではないかと思います。大田市で箱寿司が定着した由来は諸説あり、石見銀山で銀の採掘が盛んであった江戸時代に、都から赴任した大名や代官が都を想いこの地に伝わったという説。あるいは戦国時代に兵士の兵糧として移動食、酢飯にして持ち運んだ説などがあります。

 いずれにしても、江戸時代からこの地に根付いたもののようです。